昨今、缶コーヒー×携帯電話など、コラボレーションCMが話題をよんでいます。
共同でCMを制作することで
ターゲットを共有したり、製作費を節約したりすることができるので
低コストで効果が期待できます。
コラボレーションは小さな会社でも有効です。
以前、おせち直販工場は住宅展示場とコラボレーションして
たった5時間で新規見込み客を約100件獲得することができました。
何をしたかというと、住宅展示場でアンケートを実施し、
お応え頂いた方に豚汁をサービスしたのです。
このおせち直販工場は店舗をもっておらず、
これまで、社員の家族や親戚、取引先などの人脈からの注文が主でした。
ですので、今後、どうやって新規客を獲得しようか悩んでいました。
もちろん、チラシやインターネットなどで新規客を獲得するのもひとつの方法ですが、
自社でゼロから顧客を獲得しようとすると大変な労力がかかります。
そこで、集客力のある企業とコラボレーションすることにしたのです。
おせちのターゲットといえば家族です。しかも、4~5人家族が理想です。
こうした家族構成が集うところはどこかを考えた結果が住宅展示場でした。
住宅展示場には一軒家の購入を検討している家族が集います。
週末ともなればさまざまなイベントが催され、多くの家族連れが訪れます。
ターゲットが集まっているところに行けば、あとは商品を紹介するだけです。
そこで、住宅展示場の一画を借り、
来場客に「アンケートにお応え頂いた方におせちの試食と豚汁をサービス」したのです。
(このおせち直販工場は社員食堂の経営をしていたので豚汁を用意することは容易でした。)
結果、朝10時〜午後3時までの間に約100件のアンケートが集まりました。
アンケートでは名前、住所、電話番号の他に
これまでおせちを買ったことがあるか、
いくらくらいのおせちを買っているのか、
どこで買っているのかなどの情報を得ることができました。
これだけ充実した顧客リストがあれば、
無作為に販促や営業を行うよりも効果が期待できます。
尚、住宅展示場には一銭もお金は払っていません。
なぜなら住宅展示場の運営側にとっても
来客者にサービスをしてくれるのは願ったり叶ったりの条件だったからです。
住宅展示場の運営社は集客のために
いつもお金を払ってイベントや屋台を用意していました。
ですので、住宅展示場の一画を提供するだけで
来客者の滞在時間が長くなってくれれば渡りに船だったのです。
こうしてほとんどコストをかけずに
互いの強みを活かした
Win-winのコラボレーションが実現しました。
家電量販店とリフォーム会社がコラボレーションしたケースもあります。
家電製品を購入する顧客は、
結婚したり、親と同居したりと家族構成に変化があるお客さんが少なくありません。
そこで「家族構成に変化があるお客さん」を狙ったのがリフォーム会社です。
営業力のある家電量販店が商品力のあるリフォームを提案し、
お客さんのニーズに応えたのです。
他にも「家族構成に変化があるお客さん」が集うところを考えれば
車のディーラー、病院、家具屋など、コラボレーションの可能性は無限大です。
このように自社と同じターゲットを持つ企業や
集客力、営業力のある企業とコラボレーションすることで
新規客の獲得が容易になります。
ただし、営業力が無い、商品力が無い企業とコラボレーションすると
お客さんの信頼を失う可能性があるので注意も必要です。